2023年の欧州短水路選手権はルーマニアの首都・ブカレストにある「Complex Sportiv de Natație Otopeni」で12月5〜10日に実施されました。欧州短水路選手権は25メートルプールで争う競泳の大会で本来なら短水路世界選手権と隔年で行われます。
ルーマニアは欧州連合（EU）でも最も東部にあり、統一貨幣「ユーロ」の枠組みにも、統一出入国のシステム「シェンゲン協定」にも入っていないため、いわゆる“西側先進国”と比べて大会運営や街の治安などの様子が違うのでは？と心配しての渡航でした。ところが実際に出かけてみたら、鉄道など一部で共産主義時代の空気を色濃く残すところもありましたが、滞在中特段の不便もなく、順調に滞在が楽しめました。
会場は真新しい施設
「Complex Sportiv de Natație Otopeni」は、ルーマニア国内最大の水泳施設です。「レクリエーション活動と競技水泳イベントの両方に適したさまざまな設備を提供」とあって、その説明に恥じない見事な建物でした。
オリンピックサイズのプールを備えており、25 x 50メートルの水泳プール（水深2～3メートル可変）と、21 x 25メートルの飛び込み専用プール（水深3.5～5メートル可変）があります。これらのプールは、競泳、水球、アーティスティックスイミングの大会に使用されます。
主競技場は競泳大会専用で、異なるタイプのイベント用に2つのゾーンに分かれています。
リラクゼーションのために、サウナ、ジャグジー、マッサージルーム、フル装備のジムがあります。これらの施設は、アスリートはもとより、市民の利用にも理想的な作りといえましょう。
そのほか、会議室、VIPエリア、医療施設、公共の飲食スペース（販売用のカウンターも）などがあります。アスリートのトレーニングとイベント時にチームが使用するスペースも設けられています。
