オリンピックの実施会場には、よく知られているように隣接地に「選手村」が開設されます。
ところが、選手村に入れるタイミングは競技開始日から逆算して結構ギリギリなことが多いのです。運の良いチームや選手は10日〜2週間前には入れたりしますが、場合によっては5〜7日前にやっと入れるというケースもあります。そうなると時差ボケからの脱却や気候との適合に間に合わず、本番にパフォーマンスの最大化を得ることが難しくなります。
そこで多くの各国代表チームは、競技地の近くに事前キャンプ地を自前で探し、そこで選手村に入る前に調整を行います。これを「事前キャンプ・事前合宿・プレキャンプ」などと呼んでいます。
日本では、東京2020オリンピック・パラリンピック開催にあたり、こうした「事前キャンプ」の習慣や機会を利用、外国選手団を全国の自治体で呼ぼうというスキームを作りました。日本政府も資金面で積極的に後押し、多くの自治体はホストタウンの認証を得て、事前キャンプの誘致を進めました。
ホストタウンの認証を受けた自治体は最終的に500あまりに達しました。全ての自治体に外国選手団のキャンプ受け入れを行ったわけではありませんが、ともあれ「オリンピックを機にどこかの国との交流を深めよう」という機運が高まりました。
[関連リンク] ホストタウン・事前キャンプについて|静岡県公式ホームページ